イソフラボンは抗酸化物質
イソフラボンは抗酸化作用がある
イソフラボンは、体内で増えすぎると悪影響を及ぼす「活性酸素」を除去する「抗酸化作用」があります。イソフラボンのように抗酸化作用を持つ物質を「抗酸化物質」と呼びます。
活性酸素は様々な体調不良や病気を引き起こす原因物質です。
イソフラボンはこの活性酸素を除去してくれるので、私たちの身体に様々な健康効果をもたらします。
活性酸素とは
活性酸素は、もともとは外部から侵入した細菌やウィルスと戦う役割がありますが、増えすぎると正常な細胞を攻撃(酸化)します。活性酸素によってダメージを受けた細胞は機能が低下してしまい、本来の働きができなくなります。
その結果、組織や臓器の働きが低下して、老化が進んでしまいます。
私たちが呼吸から取り入れた酸素の一部が、体内で活性酸素に変わります。
また、喫煙や紫外線、ストレスが原因でも発生するため、現代に生きる私たちは活性酸素の悪影響を受けやすい環境で生活しています。
- 【活性酸素は様々な病気を引き起こす】
-
活性酸素は見た目の老化と共に、体内のあらゆる組織の老化を促進します。
主に紫外線が原因で肌に活性酸素が増えると、皮膚のシワやシミが増え、見た目の老化が進んでしまいます。
肝臓の機能が低下すると、血液中の中性脂肪やLDL(悪玉)コレステロールが増えるので、高脂血症や高血圧になります。
血管が老化すると、動脈硬化を引き起こし、様々な生活習慣病の引き金になります。
さらに、神経細胞のダメージが蓄積すると、脳細胞の萎縮をもたらし、アルツハイマー型認知症のリスクを高めます。
イソフラボンの抗酸化作用
イソフラボンの中でも抗酸化作用が強い種類がある
イソフラボンは、体内で増えすぎた活性酸素を除去してくれる抗酸化作用があります。
大豆のイソフラボンにはいくつか種類がありますが、抗酸化物質としての作用が大きいのは、アグリコン型イソフラボンのゲニステインとダイゼインです。
ゲニステインとダイゼインについて詳しくはこちら
>>大豆イソフラボンの種類
イソフラボンは他の抗酸化物質を活性化する
イソフラボンは、もともと私たちの体内で生産されている抗酸化物質を活性化する作用もあることがわかっています。
私たちは活性酸素の悪影響から自分たちを守るために、体内でSOD(スーパーオキシドディスムターゼ)、グルタチオン、カタラーゼなどの抗酸化物質を生産して、活性酸素に対処しています。
しかし、加齢で代謝機能が低下すると、これらの体内で生産される抗酸化物質が減少し、活性酸素の除去が間に合わなくなります。
イソフラボンを摂取すると、細胞内で作用する抗酸化物質のSODを活性化します。
また、肝臓で生産されるグルタチオンの量を増やす効果もあります。
さらに、イソフラボンは紫外線で発生する活性酸素の除去に直接かかわり、皮膚の細胞の損傷を抑制する作用があります。
イソフラボンのこのような抗酸化作用により、加齢による抗酸化物質の減少を補うことができます。