イソフラボンでアトピー性皮膚炎を軽減

イソフラボンはアトピー性皮膚炎を軽減する効果がある

体質的な病気の一つに、皮膚に炎症が生じ、激しい痒みが生じるアトピー性皮膚炎があります。
イソフラボンは、皮膚に炎症を及ぼす原因物質の発生を抑制する作用があり、アトピー性皮膚炎を軽減する効果があります。

アトピー性皮膚炎とは

免疫の異常反応

アトピー性皮膚炎は、皮膚の新陳代謝(※1)の異常により、乾燥やかゆみを伴い皮膚に湿疹が起こる病気です。

【アトピー性皮膚炎は皮膚の新陳代謝が早いと発症しやすい】

皮膚は、外部の環境から皮膚の内側を守る器官です。
そのため、皮膚の新陳代謝が通常より早いと、細胞が未発達のまま表皮に到達します。
そして、バリア機能が機能せず、敏感肌になります。
アトピー性皮膚炎は新陳代謝が活発な幼児期に発生することが多く、成長とともに軽減する傾向にあります。
しかし、成人までアトピー性皮膚炎を持ち越してしまうと、そのまま慢性化する可能性が高くなります。

アトピー性皮膚炎を発症している患者のほとんどが、免疫系の反応が異常に高い何らかのアレルギー体質であることが知られています。
そのため、アトピー性皮膚炎は、免疫疾患が深く関与していると考えられています。

(※1) 新陳代謝とは、古い細胞を分解し、細胞分裂で新しい細胞に入れ替えることで、組織の機能を正常に保つ生理現象のこと。

アトピー性皮膚炎の痒みは炎症物質の発生が原因

皮膚に炎症が発生すると、体の免疫系が反応します。
炎症部を発見した免疫系は、炎症物質を放出して白血球を誘導します。
しかし、免疫系の異常で炎症部に白血球が多く集まりすぎると、白血球が放出する活性酸素(※2)が増え、正常な周囲の細胞も破壊します。
その結果、炎症がさらに広がる悪循環に陥ります。

(※2) 呼吸から取り入れた酸素の一部が体内で活性酸素に変わる。体内で大量に発生すると、正常な細胞を酸化して機能を低下させ、体に悪影響を与える。ストレスや紫外線、喫煙などでも体内で発生する。

イソフラボンのアトピー性皮膚炎を軽減する働き

イソフラボンは炎症物質の発生を抑制する

イソフラボンは、抗炎症作用のある物質として知られています。
イソフラボンを摂取すると、患部から放出される炎症物質が抑制され、白血球による患部の攻撃が減少します。
その結果、アトピー性皮膚炎による炎症の拡大が抑制され、痒みも減少します。

実際に、人工的にアトピー性皮膚炎を発生させたマウスを使った実験では、イソフラボンを経口投与すると炎症物質の発生が抑制され、マウスの皮膚炎が明確に減少しているという結果が報告されています。

イソフラボンは抗酸化物質として皮膚の炎症拡大を防ぐ

イソフラボンは、体内で活性酸素を除去する抗酸化物質としても作用します。
さらにイソフラボンは、体内で生産される抗酸化作用を持つ酵素を活性化したり、増やしたりする効果もあります。
そのため、白血球が放出する余分な活性酸素が除去され、炎症拡大を防ぎます。

イソフラボンは体への負担が少ない

アトピー性皮膚炎では、その処置としてステロイド薬などの医薬品が用いられます。
しかし、イソフラボンは大豆などのマメ科の植物に多く含まれる、天然の栄養素です。
イソフラボンは普段から食事でも摂取しているため、医薬品のように体に負担をかける副作用はほとんどありません。
特にステロイド薬の長期に渡る使用は、様々な副作用を引き起こす危険性が指摘されています。
イソフラボンを摂取することでステロイドの量を徐々に減らし、体への負担を軽くできるでしょう。

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