大豆や大豆製品のイソフラボンの含有量は?
大豆や大豆加工品のイソフラボン含有量
大豆のイソフラボン含有量
大豆及び、未成熟な大豆の枝豆、大豆の仲間の黒豆の、100g中のイソフラボン量は、以下の表の通りです。
食材名 | 平均含有量 |
大豆 | 140.4mg |
枝豆 | 30mg |
黒豆 | 36.7mg |
(大豆イソフラボンアグリコンmg/100g)
未成熟な枝豆より、成熟した大豆の方がイソフラボンの量が多くなります。
また、同じ大豆の仲間の黒豆より、大豆の方がイソフラボンは豊富です。
大豆加工品のイソフラボン量
イソフラボンは、大豆以外に、大豆の加工品にも含まれています。
大豆の加工品100g中に含まれている、イソフラボンの含有量は以下の通りです。
食材名 | 平均含有量 |
豆腐 | 20.3mg |
納豆 | 73.5mg |
豆乳 | 24.8mg |
油揚げ | 39.2mg |
きな粉 | 266.2mg |
おから | 10.5mg |
醤油 | 0.9mg |
味噌 | 24.8mg |
(大豆イソフラボンアグリコンmg/100g)
大豆製品以外のイソフラボンを含む食品はこちら
>>イソフラボンを大豆以外から摂るには?
1日に必要なイソフラボン量
イソフラボンは、私たちが生きていくために必要な五大栄養素(※1)には含まれません。そのため、実は1日の摂取基準は設けられていません。
一般的には、イソフラボンの効果を得るには、1日当たり50mgの摂取が目安量とされています。
(※1)五大栄養素とは、私たちが生きていくために必須の5つの栄養素(タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラル)のことです。これらの栄養素は1日に摂るべき摂取量(摂取基準)が厚生労働省によって設定されています。
イソフラボンの過剰摂取は副作用がある
イソフラボンは、慢性的に過剰に摂取すると乳がんや子宮筋腫などを促進し、胎児や乳幼児、小児の急性白血病発症のリスクが高まることが指摘されています。
そのため、内閣府食品安全委員会は「大豆イソフラボンを含む特定健康食品の安全性評価の基本的な考え方」を策定し、摂取の上限を設けています。
食品安全委員会によって設定されている摂取量の上限は、1日当たり70~75mgです。
イソフラボンの過剰摂取についての詳しい説明はこちら>>
大豆や大豆加工品を日ごろから多く摂取する日本人は、1人1日平均15~22mgのイソフラボンを摂取していると推定されています。
食品中のイソフラボン含有量の決め方
大豆のイソフラボンは2種類に大別される
実は、大豆に含まれるイソフラボンは1種類ではありません。
大豆のイソフラボンは、分子に糖が結合しているグリコシド型と、分子から糖が分離しているアグリコン型に大別されます。
グリコシド型は、腸内細菌によって糖が分解され、アグリコン型に変わることで吸収されます。
グリコシド型は吸収率が低く、アグリコン型は吸収率が高い特徴があります。
グリコシド型とアグリコン型について詳しくはこちら>>
ちなみに上記の表の中で、アグリコン型のイソフラボンを含む食品は味噌と醤油です。
(しかし味噌も醤油も塩分が多いため、イソフラボンを大量に摂取するには向きません。)
イソフラボンの含有量はアグリコン型に換算して算出される
大豆のイソフラボンの多くは、グリコシド型です。
しかし、摂取後吸収されて体内で働くのはアグリコン型です。
そのため、食品中のイソフラボンは統一を図るため、全てアグリコン型に換算され含有量が表示されます。(上記の表の数字もアグリコン型に換算されたものです。)
グリコシド型に0.625を掛けると、アグリコン型の含有量になります。