イソフラボンで関節痛予防

イソフラボンは関節痛予防や緩和に効果がある

イソフラボンは大豆などに多く含まれる栄養素で、生活習慣病対策に効果があることで人気があります。
人は加齢とともに、関節痛に悩まされる方が増えてきます。
イソフラボンは、この関節痛の原因となる軟骨の磨り減りを遅らせ、痛みの原因物質を除去して関節痛を緩和する効果があります。

関節痛の原因

関節痛は、骨同士がぶつかりやすくなることで炎症が発生して生じる痛みです。骨と骨の間を繋ぎクッションの役割を果たす軟骨が磨り減ったり、関節を支える筋肉が弱まったりすることで、骨同士がぶつかりやすくなります。
さらに、血行が悪いとその痛みがさらに増します。

軟骨が磨り減る理由

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軟骨は、主に水分とコラーゲンというたんぱく質でできた組織です。
軟骨には軟骨細胞と呼ばれる組織があり、コラーゲンの生産を行っています。
しかし、軟骨には血管がないため栄養や酸素があまり届かず、他の組織の細胞に比べて活性が非常に弱い性質があります。
そのため、軟骨が生産される量より、軟骨が磨り減る量の方が圧倒的に早く、一度磨り減った軟骨が元の状態に戻ることはほとんどありません。
その結果、誰でも年を取れば遅かれ早かれ関節痛に悩まされます。

女性は関節痛になりやすい

特に女性の場合、軟骨の生産には女性ホルモンのエストロゲンが関与しています。
さらに、男性に比べ軟骨の体積や骨を支える筋肉が弱い傾向にあります。
そのため、更年期(※1)を迎えた女性は、男性よりも関節痛に悩まされる割合が多くなります。

(※1)閉経を迎える前後5年ほどの期間のこと。だいたい45~55歳頃。

イソフラボンが関節痛に効果がある理由

エストロゲン様物質として軟骨細胞を活性化

イソフラボンは分子構造がエストロゲンに似ています。そのためエストロゲン様物質と呼ばれ、体内でエストロゲンの代用として作用します。
女性がイソフラボンを摂取すると、更年期で減少したエストロゲンの代わりに軟骨細胞に働きかけ、活性化します。その結果、軟骨が磨り減る速度を抑制できます。

抗炎症作用がある

関節同士が直接ぶつかるようになると、周囲の細胞や神経を傷つけ、炎症が発生し痛みが生じます。
組織が壊れると、免疫系がそれを見つけ破損した細胞を一度分解し、再生を促す作業を行います。
その時使われるのが、白血球が放出する活性酸素(※2)です。

白血球が過剰に活性酸素を放出すると、周囲の細胞も破壊してしまい、炎症が拡大し痛みが激しくなります。
イソフラボンは、活性酸素を除去する抗酸化物質としての性質も持っており、さらに体内で生産される他の抗酸化物質を増やす効果もあります。
イソフラボンを摂取すると、白血球の過剰な活性酸素が除去され、炎症の拡大を抑制できます。

また、免疫系が活性酸素を放出する白血球を患部に呼び寄せる際に、特殊なたんぱく質が用いられます。
イソフラボンは、このたんぱく質を抑制する作用もあるため、炎症を抑制できます。

(※2)活性酸素とは、酸素が変質した悪性の酸素のこと。組織を破壊したり、物質を変質させたりする作用があります。

血行を促進し関節痛を緩和する効果がある

血行が悪くなると、炎症を起こす物質が患部に蓄積し、痛みがなかなか治まらなくなります。
血行が悪くなるのは、血中にコレステロールなどの脂質が多いのが原因の一つです。
イソフラボンは、血中のコレステロールを抑制する作用があり、血行促進効果があります。
その結果、炎症物質を患部から早く回収でき、関節痛を緩和します。

イソフラボンは天然の栄養素なので、医薬品の鎮痛剤とは違い安全性が高いです。
特に更年期以降関節痛に悩まされている女性は、ぜひイソフラボンを関節痛対策にご活用ください。

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