イソフラボンでアレルギーは出るの?
イソフラボンでアレルギーは出ない
ネットなどの情報では、イソフラボンの摂取でアレルギーが出るという情報がちらほら見受けられます。
結論から先に言うと、イソフラボン自体でアレルギーになることはありません。
ではなぜ、イソフラボンでアレルギーが出るという噂が立つのでしょうか?
アレルギーの原因はたんぱく質
アレルギーとは、アレルゲン(抗体)となるたんぱく質が体内に侵入し、免疫系がそれを異物と見なすことで、体がアレルゲンを排除するために過剰に反応する症状です。
花粉症や、食品アレルギーも、これらに含まれるたんぱく質に対して免疫系が過剰反応しています。
イソフラボンはアレルギー物質ではない
イソフラボンはたんぱく質ではない
イソフラボンは大豆などのマメ科の植物に含まれるポリフェノールの一種であり、たんぱく質ではありません。
そのため、イソフラボン自体はアレルゲンにはなりません。
また、イソフラボンが、体内のたんぱく質を変質させることもありません。
イソフラボンはアレルギー症状を緩和する
イソフラボンをはじめとしたポリフェノール類は、アレルギー症状を抑える効果が知られています。
アレルゲンに免疫系が反応すると、細胞から化学物質が放出され、粘膜や気管支を刺激して異物を外へ排除しようとします。
イソフラボンは、この化学物質の放出を抑えたり、化学物質の合成を促す酵素の働きを抑制したりする作用があるので、アレルギーの諸症状を緩和します。
大豆でアレルギーが出る可能性がある
一方、イソフラボンを含む代表的な食品の大豆は、たんぱく質が豊富な食品です。
実は、大豆のたんぱく質は、食品アレルギーを引き起こす原因物質の一つです。
大豆は法令上、加工品に原料として使用した場合に表記が必要な「特定原材料に準ずるもの」に指定されています。
実際に大豆たんぱくに対するアレルギー患者は、アレルギー患者全体の2%程度存在します。
一方、同じ大豆の加工品でも、たんぱく質が除かれた大豆油や、たんぱく質が微生物により完全に分解された味噌や醤油では、アレルギーが出にくいと言われています。
イソフボンのサプリメントでアレルギーは出るの?
イソフラボンのサプリメントは、分子に糖が結合し腸からの吸収が緩やかなグリコシド型と、分子から糖が分離し吸収率が高いアグリコン型が存在します。
グリコシド型のサプリメントはアレルギーが出る可能性が高い
吸収が緩やかなグリコシド型のサプリメントの場合、精製の段階で大豆たんぱく質が残っている可能性があり、アレルギーが出る可能性があります。
イソフラボンと大豆たんぱく質が一緒に摂れるソイプロテインは、大豆アレルギーの方は摂取ができません。
アグリコン型のサプリメントはアレルギーが出る可能性は低い
一方、アグリコン型イソフラボンの場合は、微生物による発酵を経て糖が分離されます。
そのため、味噌や醤油と同様に大豆のたんぱく質も微生物によりアミノ酸に分解され、アレルギーが出にくくなっています。
しかし、出にくいだけであって全く出ないわけではありません。醤油や味噌でも大豆アレルギーが出る人は、アグリコン型のイソフラボンのサプリメントも諦めざるを得ません。